バイオテクノロジー
理科の教科書で習った「細胞は生き物の最小単位」という説明を覚えているでしょうか。その細胞を、生き物の部品をいっさい使わず、試験管の中の化学薬品だけからゼロから組み立てた——そんな驚きの成果が発表されました。米ミネソタ大学の研究チームが作った…
毎日の食卓に並ぶお米や野菜は、暑さや干ばつ、病気といった脅威に常にさらされています。気候変動が進むなか、こうした困難に負けない作物をどう育てるかは、食料の多くを輸入に頼る日本にとっても切実な課題です。そんななか、まったく予想外の生き物から…
毎日食べているお米やパン、味噌や豆腐の原料になる大豆。イネやコムギなど多くの主要作物を育てる畑では、窒素を補うために化学肥料が広く使われています。日本の食卓を支えている化学肥料の多くは海外から輸入されており、原料価格が上がるたびに農家の経…
新薬の研究や酵素の改良と聞くと、何年もかけて少しずつ改良を重ねる地味な世界を思い浮かべるかもしれません。実際これまでのタンパク質工学は、1つの改良候補を試すだけでも数日から1週間かかる、根気のいる作業でした。ところが、スタンフォード大学の研…
遺伝子を「書き換える」ことで病気の原因に直接働きかける。かつてSFの世界の話だった技術が、いよいよ現実の医療に手が届くところまで来ています。「CRISPR治療が最終段階の臨床試験で成功」と報じられたニュースによると、米バイオテクノロジー企業のイン…
日本では約5.5組に1組のカップルが不妊に悩んでいるとされ、体外受精(IVF)はもはや珍しい選択肢ではなくなっています。しかし、精子がまったく作られない男性にとっては、生物学的な子どもを持つ道が事実上閉ざされてきました。「あるスタートアップがヒト…
コンビニで買ったお茶のペットボトル。飲み終わったらリサイクルボックスに入れるのが日本では当たり前の光景です。しかしそのペットボトルが、いつか誰かの命を支える薬になるとしたらどうでしょうか。「プラスチック廃棄物をパーキンソン病治療薬に変える…
脳の神経回路を再現する技術が大きな進化を遂げています。イギリスの研究チームが開発した「BioConNet」は、3Dプリント技術とマイクロ流体技術を組み合わせ、人間の脳の表面を覆い高次な機能を司る大脳皮質に近い神経回路を培養することに成功しました。この…
私たちの体を構成する無数の細胞。その表面を覆う薄い膜が、実は電気を生み出す発電所のような役割を果たしているかもしれません。最新の研究により、これまで見過ごされてきた細胞膜の微細な動きが、生命を維持するための隠れたエネルギー源である可能性が…
スマートフォンやパソコンが日々進化する中、その先にある「未来のコンピューター」は一体どのような姿をしているのでしょうか。その答えは、意外にも私たちの食卓にのぼる身近な「キノコ」にあるのかもしれません。 このほど、オハイオ州立大学の研究チーム…
私たちの脳は、日々新しいことを学び、成長する驚くべき情報処理システムです。この脳の仕組みをヒントに、化学の世界で「学習する」人工システムが作られたら、どのような未来が広がるのでしょうか? 科学誌『Nature』に掲載された論文「Supervised learnin…
最近、「ハエをリモコン操作できる」という、まるでSF映画のような研究が話題になっています。海外メディアで報じられた「生きたハエを遠隔操作できるマイクロロボットに改造する研究」は、私たちが普段あまり良いイメージを持たないかもしれないハエの、驚…
私たちの体の設計図である「ゲノム」。その全貌は、約20年前に完了したヒトゲノム計画によって解明が進みましたが、今、科学は次のステージへと進もうとしています。英国の研究者たちが、「ヒトのゲノムをゼロから人工的に作り出す」という壮大なプロジェク…
夜の闇をものともせず、まるで動物のように辺りを見渡すことができたら、どんなに素晴らしいでしょう?SF映画やアニメの世界の話だと思っていた「暗闇を見る能力」が、私たちの手の届くところまで来ているかもしれません。まるで漫画のヒーローになったかの…
私たちの食卓にのぼる魚、そして地球の酸素の半分を生み出す海の植物プランクトン。広大な海の生態系は、私たちの生活と密接に結びついています。しかし、その豊かさを支える海の基盤で、私たちの目には見えない壮大なドラマが繰り広げられていることをご存…