皆さん、最近のゲーム機について、「ちょっと大きくなった？」と感じたことはありませんか？特に、電車の中や外出先で気軽に遊べる携帯ゲーム機は、その大きさが使いやすさに直結しますよね。任天堂から2025年6月5日に発売されたばかりの最新ゲーム機「Nintendo Switch 2（ニンテンドースイッチ2）」も、そのサイズについて注目が集まっています。
今回ご紹介するThe Vergeの記事「Switch 2 size comparison: Nintendo’s latest up next to a whole lot of consoles」では、この新しいNintendo Switch 2が、これまでのNintendo Switchシリーズや、他社の据え置き型・携帯型ゲーム機と比べてどのくらいの大きさなのか、写真で詳しく比較しています。日本の狭い家や、通勤・通学中にゲームを楽しむ習慣を考えると、この新しいサイズが私たちにどのような影響を与えるのか、じっくり見ていきましょう。
新しいゲーム体験の扉を開く「Nintendo Switch 2」：その大きさが意味するもの
旧モデルとの比較：手のひらから広がる進化
まず、最も気になるのは、やはり旧モデルとの比較でしょう。2017年に発売された初代Nintendo Switchと、2021年に登場した画面の大きいNintendo Switch（有機ELモデル）、そして今回のNintendo Switch 2を並べてみると、その進化は一目瞭然です。記事の筆者は、初代Switchが「可愛らしい（dainty）」と感じるほど、今回のNintendo Switch 2が大きく感じると述べています。
Nintendo Switch（有機ELモデル）は、画面が少し大きくなっただけでゲーム体験が大きく変わると好評でしたが、Nintendo Switch 2はさらに大きくなっています。本体にくっつけて使うコントローラー「Joy-Con 2（ジョイコン2）」も、前モデルから進化しており、本体への取り付けがマグネット式になったり、マウスのような操作や、コミュニケーションに便利な「Cボタン」が追加されたりしています。本体が大きくなったことで、手で持った際の安定感が増し、より大きな画面で迫力あるゲームを楽しめるようになりました。
日本のユーザーにとっては、携帯性が非常に重要です。初代Switchや有機ELモデルは、カバンに入れて持ち運びやすいサイズでしたが、Nintendo Switch 2のサイズアップが、普段使いにどう影響するかは気になるところです。しかし、記事の筆者が「このサイズが『ちょうどいい（right）』と感じる」と書いているように、グラフィック性能の向上（ドック接続時には4K解像度に対応）や、バッテリー持ちの改善を考えると、このサイズアップは必然だったのかもしれません。より快適なゲームプレイのために、少しのサイズアップは受け入れられる進化と言えるでしょう。
他の携帯ゲーム機との対比：携帯性とパワーのバランス
Nintendo Switch 2の登場で、携帯ゲーム機の選択肢はさらに広がりました。記事では、Valve社が開発した携帯型ゲームPC「Steam Deck」や、レトロゲーム機が遊べることで知られる「Analogue Pocket（アナログポケット）」、中国のメーカー「Anbernic」の製品とも比較しています。
Steam Deckは、Valve社のゲーム販売プラットフォーム「Steam」のPCゲームを携帯機で遊べる画期的なデバイスですが、Switch 2よりもさらに大きく、持ち運びには不向きです。対してAnalogue PocketやAnbernicの製品は、非常にコンパクトで、まさに「超携帯性」を追求したモデルです。これらは、古いゲーム機（最大第6世代まで）のソフトを遊ぶことに特化しており、FPGAという技術を使って当時のハードウェアをほぼ忠実に再現しています。
Nintendo Switch 2は、これらの携帯ゲーム機の中間に位置すると言えます。Steam DeckほどのPCゲームの汎用性や大きさはないものの、初代Switchよりも大画面で高画質です。また、Analogue Pocketのようなレトロゲーム特化型とは異なり、最新のゲームを快適に楽しめる性能を持っています。日本のゲーマーは、通勤電車の中やちょっとした空き時間にもゲームを楽しむため、携帯性は非常に重視されます。その点で、Nintendo Switch 2は、携帯性と性能のバランスをうまくとった、まさに「ハイブリッド」な存在と言えるでしょう。
据え置き型ゲーム機との異色対決：歴代コンソールとのサイズ感
記事では、Nintendo Switch 2を、据え置き型の大型ゲーム機と比較するという、少しユニークな試みも行っています。比較対象は、世界で最も売れたゲーム機である「PlayStation 2（プレイステーション2）」をはじめ、「PlayStation 3（プレイステーション3）」、「PlayStation 4（プレイステーション4）」、「PlayStation 5（プレイステーション5）」、Microsoftの「Xbox 360」、「Xbox Series X」、そして任天堂の「ニンテンドーゲームキューブ（Nintendo GameCube）」といった、そうそうたる顔ぶれです。
なぜPlayStation 2と比較するのか？と疑問に思うかもしれませんが、記事の筆者曰く、「デザインが秀逸だから」という個人的な理由だそうです。実際、これらの据え置き型ゲーム機と並べると、Nintendo Switch 2がいかにコンパクトであるかがよく分かります。特にXbox Series XやPlayStation 5のような最新のハイエンド機は、非常に大きく、日本の住宅事情では設置場所に困ることも少なくありません。
Nintendo Switch 2は、ドックに差し込めば据え置き型として、テレビで4K画質のゲームを楽しむことができます。本体が少し大きくなったとはいえ、据え置き型として考えれば、歴代の大型ゲーム機と比べるとはるかに省スペースです。これは、限られたスペースでも高性能なゲーム体験を求める日本のユーザーにとって、大きなメリットとなるでしょう。
その他の「謎の物体」との比較：遊び心ある視点
記事の最後には、Nintendo Switch 2を様々な“モノ”と並べた「寄せ集め（potpourri）」という、ユニークな比較写真も掲載されています。これは、ゲーム機のサイズ感を、日常生活の中にある見慣れたモノと比較することで、より感覚的に理解してもらおうという、遊び心あふれる試みと言えるでしょう。写真を通して、読者が「なるほど、これくらいの大きさか」と想像を膨らませるきっかけになります。
「Nintendo Switch 2」のサイズがもたらす未来
Nintendo Switch 2のサイズアップは、単なる物理的な変化ではありません。それは、任天堂が目指す新しいゲーム体験への挑戦の表れです。画面が大きくなり、本体の内部空間に余裕ができたことで、グラフィック処理能力が向上し、より高品質なゲームを安定して動かせるようになります。また、バッテリーの大型化や冷却性能の改善にも繋がり、長時間のプレイでも快適さを保てるようになるでしょう。これにより、よりリッチなゲームコンテンツが提供され、私たちのゲーム体験はさらに深いものになることが期待されます。
日本市場においては、携帯性と省スペース性が常に重視されてきました。今回のNintendo Switch 2は、その点を意識しつつも、性能向上という新たな価値を追求した結果のサイズと言えます。通勤・通学中に遊ぶ「携帯機」としての魅力は維持しつつ、自宅で大画面テレビに繋げば「据え置き機」として最新のゲームを存分に楽しめる。この「ハイブリッド」というコンセプトが、新しい次元へと進化を遂げたと言えるでしょう。
これからのNintendo Switch 2が、どのようなゲーム体験を私たちにもたらしてくれるのか、そして、その新しいサイズが私たちの日常にどのように溶け込んでいくのか、引き続き注目していきたいところです。
