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Switch 2は期待外れ?米ゲーム専門家が語る「退屈」の理由と日本のゲーマーへの影響

みなさんは、新しいゲーム機が発表された時、どんな気持ちになりますか?「今度のゲーム機は、これまでとは違うぞ!」と胸が躍り、発売が待ち遠しくなる人も多いのではないでしょうか。でも、いざ手に入れてしばらく遊んでみたら、「あれ?なんか、ちょっと違うかも…」と感じてしまうこともあるかもしれません。

今回ご紹介する記事は、まさにそんな「期待と現実のギャップ」について、アメリカのゲーム専門メディア『Tom's Guide』の筆者が語るものです。話題になっているのは、任天堂から発売されたばかりの次世代ゲーム機、その名もI’ve played Nintendo Switch 2 for over a week — and I’m already bored - Tom's Guide。筆者は、このニンテンドースイッチ2を1週間以上プレイしたにもかかわらず、早くも「退屈になってしまった」と正直な感想を述べています。一体なぜ、そんな気持ちになってしまったのでしょうか?日本の私たちにとって、このニュースが何を意味するのか、一緒に考えていきましょう。

ニンテンドースイッチ2、期待の裏に潜む「退屈」の影

記事の筆者は、前世代のNintendo Switchにはあまり熱心ではなかったそうですが、今回発表されたニンテンドースイッチ2には強い関心を持っていたと言います。その理由は、前モデルで不満に感じていた技術的な問題が、ほとんど解消されているように見えたからです。

具体的には、携帯モード(手に持って遊ぶモード)での持ちやすさが向上した「人間工学に基づいたデザイン」や、4Kテレビにつないだ時にゲームの見た目や動きが大きく改善された点が評価されています。筆者によれば、これは「劇的な進化ではないけれど、意味のある変化」だったとのこと。

最初の週末は、同僚と一緒にマリオカートワールドを遊んだり、ストリートファイター6をProコントローラーでプレイした時の快適さに感動したりと、素晴らしい体験ができたそうです。自分の持っている有機ELテレビで最高の画質になるように設定をいじるのも楽しかったと言います。

しかし、わずか1週間あまりで、筆者は再びPS5で遊ぶ生活に戻ってしまったのです。ニンテンドースイッチ2は確かに素晴らしいゲーム機ですが、筆者は「理由がない限り棚にしまっておきたい」とまで感じてしまった、と本音を語っています。

唯一の専用ソフト「マリオカートワールド」が抱える課題

筆者がニンテンドースイッチ2に飽きてしまった理由の一つは、ソフトラインナップにあります。現在、ニンテンドースイッチ2の「真の」専用ソフトは、技術デモのような『ニンテンドースイッチ2ウェルカムツアー』を除けば、この『マリオカートワールド』しかないと筆者は指摘しています。

マリオカートワールド』は、その名の通り、レースの合間に広大なオープンワールドを走り回れるのが特徴です。まるで人気レースゲーム『Forza Horizon 5』のように、自由にドライブを楽しめる点が評価されています。ゲームモードの種類が豊富で、アンロックできるアイテム(隠されたキャラクターや乗り物、コスチュームなど)もたくさんあるため、価格である80ドル(約11,600円)分の価値はある、と筆者も認めています。

筆者は同僚とのプレイやオンライン対戦を楽しんだり、グランプリレースで1位を目指したり、新しいキャラクターや乗り物をアンロックしようと試みたりと、最初は熱中したそうです。しかし、時間が経つにつれて「これ以上プレイするモチベーションがなくなってしまった」と感じています。筆者は目標を持ってゲームを進めるタイプのゲーマーなので、たとえ広大なオープンワールドであっても、すぐに飽きてしまったようです。何がアンロックできて、そのために何をすればいいのか、といった「チェックリスト」のような目標設定があれば、もっと長く楽しめたのに、と悔しさをにじませています。

筆者は「マリオカートワールドは、長年のファンにとって大きなリプレイ性(何度も繰り返し遊べる楽しさ)を提供するため、ニンテンドースイッチ2を買う理由にはなる」と強調しています。しかし、筆者のように「任天堂のゲームをたまにしか遊ばない層」(記事では“Nintendo tourists”と表現されています)にとっては、たとえゲーム自体が良くできていても、長続きしない可能性があると分析しています。

既視感のあるサードパーティ製タイトルラインナップ

ニンテンドースイッチ2は、カプコンセガスクウェア・エニックスといった有名ゲーム会社からのサードパーティ任天堂以外のゲーム開発会社)製タイトルも豊富に用意されています。前モデルのSwitchでは動作が厳しかった『サイバーパンク2077』や、『龍が如く0』のような、高いグラフィック性能を必要とするゲームも、ニンテンドースイッチ2では格段に良く動作するとのことです。

もしあなたが「任天堂のゲーム機しか持っていない」というゲーマーであれば、これらの大型タイトルをNintendo Switch 2でプレイできることは、大きな魅力となるでしょう。しかし、筆者のようにPS5やゲーミングPCも持っているようなゲーマーにとっては、すでに多くのタイトルを他のプラットフォームでプレイ済みである可能性が高いのです。

また、ニンテンドースイッチ2の画面(7.9インチ(約20.1cm)の1080pディスプレイ)や、テレビに接続した際の映像は確かに綺麗ですが、PS5や高性能なゲーミングPCに比べると、グラフィックの鮮明さでは劣ると筆者は指摘しています。

これまで、携帯ゲーム機で大作ゲームを「外出先でもプレイできる」という点は、2017年に発売された初代Switchの大きな強みでした。しかし、2025年になった現在、状況は変わってきています。『Steam Deck OLED』や『Asus ROG Ally X』といったPC向けの携帯ゲーミング機が登場し、すでに『ストリートファイター6』や『サイバーパンク2077』のようなゲームを、どこへでも持ち運んでプレイできる選択肢があるのです。これにより、ニンテンドースイッチ2の「携帯性」という強みが、以前ほど際立たなくなっていると筆者は感じています。

今後の展開に期待を寄せて

筆者は、ニンテンドースイッチ2に対して厳しすぎる評価をしたくない、とも述べています。なぜなら、発売当初のゲームラインナップが寂しいのは、多くのゲーム機に共通する課題だからです。筆者自身も、PS5が発売された当初は同じ理由で飽きてしまった経験があると言います。

これはつまり、ニンテンドースイッチ2も時間が経つにつれて、より魅力的なゲーム機になっていくだろう、という期待の裏返しでもあります。特に、Donkey Kong Bananza(7月17日発売予定)や、今年後半に登場する『メトロイドプライム4』といった任天堂の人気タイトルに、筆者は大きな期待を寄せています。

現在のニンテンドースイッチ2の供給状況を考えると、もし見つけられたら、今のうちに手に入れておくのが良いかもしれない、と筆者はアドバイスしています。任天堂のタイトルだけでなく、サードパーティのタイトルも含めて、今後間違いなく充実したゲームライブラリが形成されていくだろうと確信しているからです。

もし運良くニンテンドースイッチ2を手に入れることができたなら、まずは過度な期待はせずに、気長に付き合ってみるのが良いかもしれません。本体は良いものですが、まだその「真の実力」を完全に発揮しているわけではない、というのが筆者の見解です。

新しいゲーム機との「付き合い方」を考える

今回の記事は、ニンテンドースイッチ2が「退屈だ」とストレートに語られていて、少し驚いた人もいるかもしれません。しかし、これは決してニンテンドースイッチ2が悪いゲーム機だというわけではありません。筆者は、グラフィックの美しさや広大なオープンワールドでの自由な体験を重視する、いわば「多機種ユーザー」の目線でゲームを評価しています。彼の飽きてしまった理由は、現状のソフトラインナップが、そういったユーザーの期待に応えきれていない点にあると言えるでしょう。

一方で、日本のゲーマー、特に私たちのような普段からゲームを楽しむ層は、任天堂のゲーム機に「家族や友人と一緒に楽しめる」「気軽に、でも奥深く遊べる」といった、グラフィックだけではない独特の魅力を求めていることが多いのではないでしょうか。もし『マリオカートワールド』が、従来のシリーズのような分かりやすい目標や、友達と盛り上がれる要素に欠けていたとすれば、それは筆者の言う「退屈」に繋がってしまうのかもしれません。

ニンテンドースイッチは、日本において非常に多くの家庭に普及し、老若男女問わず愛される存在となりました。ニンテンドースイッチ2も、その地位を引き継ぎ、さらなる進化を見せてくれるはずです。しかし、そのためには、単なるグラフィックの強化だけでなく、任天堂ならではの「新しい遊び方」や「他にはない体験」を提案するソフトが、今後どれだけ登場するかがカギとなるでしょう。

私たちは、新しいゲーム機を手に入れたら、すぐにでも最高の体験がしたいと願ってしまいます。しかし、時には焦らず、そのゲーム機が秘めている「未来の可能性」に期待を寄せることも大切です。ニンテンドースイッチ2が、今後どのような進化を遂げ、私たちにどんな驚きを提供してくれるのか。発売されたばかりのこのゲーム機の「これからの物語」に、ぜひ注目していきましょう。