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なぜドラクエVIIが先行?堀井雄二氏が明かすリメイク戦略と天空シリーズ

ドラゴンクエスト」シリーズといえば、誰もが一度は耳にしたことがある国民的RPGですよね。先日発表された『ドラゴンクエストVII Reimagined』について、「なぜIV、V、VIよりも先に7なんだろう?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

実は、この理由について『ドラゴンクエスト』の生みの親である堀井雄二さんが、ライブ配信で語りました。海外メディアNintendo Everythingが報じた「堀井雄二氏、リメイク版『ドラクエVII』が『ドラクエIV』『V』『VI』よりも先に発売される理由を語る」を参考に、堀井さんのコメントから見えてくる開発の舞台裏や、今後のリメイク展開について解説します。

なぜドラクエVIIが先? 堀井雄二さんが語る開発の舞台裏

ドラゴンクエストVII Reimagined』が、なぜ『ドラゴンクエストIV』『V』『VI』のリメイクより先に発売されるのか。この疑問に対し、シリーズの生みの親である堀井雄二さんがライブ配信でその理由を明かしました。

開発の順番は「偶然」だった

ドラゴンクエストVII Reimagined』の先行発表は、多くのファンにとって驚きでした。2025年10月30日にHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』が発売予定であることから、次にリメイクされるのは通称「天空シリーズ」と呼ばれる『IV』『V』『VI』だと予想されていたからです。しかし堀井さんは、リメイクの順番について「色々なものが動いているけれど、たまたま先に(VIIが)できただけ」と語り、偶然の要素が大きかったことを示唆しました。

天空シリーズ」リメイクの可能性は?

ライブ配信で共同司会を務めた鳥嶋和彦マシリト)さんが「4、5、6はやっていないということではないのでは?」と問いかけると、堀井さんは「言っていない」と繰り返すにとどめ、明言は避けました。しかし、この反応は『ドラゴンクエストIV』『V』『VI』のリメイクが今後制作される可能性を十分に匂わせています。

「現行機で遊べるようにしたい」という開発方針

堀井さんは、リメイク作品を「現在進行形のプラットフォームで遊べるようにしたい」という開発方針を掲げています。これは、過去の名作を現代のプレイヤーにも気軽に楽しんでもらいたいという思いの表れであり、長年のファンにとっては嬉しい言葉です。

MCのNaz Chrisさんとの会話では、『ドラゴンクエストVII Reimagined』が先行した理由について、堀井さんは「開発期間もありましたし、進捗もたくさんありました」と回答。また、『ドラゴンクエストIV』のようにストーリーが章立てになっている作品は開発に時間がかかる可能性にも触れており、開発の都合がリメイクの順番に影響していることがうかがえます。

主な発売予定

ドラゴンクエストVII Reimagined』の先行リリースは、あくまで開発の進捗によるもの。ファンが待ち望む「天空シリーズ」のリメイクが登場する可能性は高く、シリーズの遊びやすさを重視する開発姿勢は、私たちプレイヤーにとって心強いものです。

ドラクエリメイクの歴史とファンの期待

今回の堀井雄二さんの発言は、『ドラゴンクエスト』シリーズのリメイクの歴史を振り返り、今後の展開への期待を膨らませる良い機会となりました。

過去のリメイクに見るファンの熱意

ドラゴンクエスト』シリーズは長年にわたり多くのファンに愛されてきたため、名作を新しい形で楽しみたいという声に応え、これまでにも数々のリメイク作品が展開されてきました。

特に、「天空シリーズ」と呼ばれる『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』『ドラゴンクエストVI 幻の大地』は、ニンテンドーDSスマートフォン向けにリメイクされ、多くのファンが新たなハードで再び冒険を楽しみました。これらの作品は発売当時から熱狂的な支持を得ており、リメイク版も大きな期待を集めました。

新たな表現「HD-2D」とは?

現在、新たなリメイクの形として注目を集めているのが、2025年10月30日発売予定のHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』です。これは、ドット絵の温かみと3DCG技術を融合させた「HD-2D」と呼ばれるグラフィック表現で描かれています。この表現方法は、往年のファンはもちろん、初めて『ドラクエ』に触れる若い世代からも注目されており、リメイクが単なる過去作の焼き直しではなく、新たな魅力を生み出す可能性を示しています。

ゲームリメイクのトレンドとファンの思い

近年、日本のゲーム業界では過去の名作をリメイクする流れが活発です。これは、作品が持つ面白さと現代の技術を掛け合わせ、より多くのプレイヤーに届けたいという開発側の思いと、懐かしさと新しさを同時に求めるファンの期待が合致した結果と言えるでしょう。

今回の『ドラゴンクエストVII Reimagined』の発表も、こうしたリメイク文化を象徴する出来事です。過去の作品が新しい形で蘇ることは、子供の頃に夢中になった冒険を再び体験できるだけでなく、世代を超えて感動を共有できる貴重な機会となります。今後のリメイク展開にも、ますます期待が高まりますね。

「偶然」の先に待つ未来:ドラクエが描く新たなリメイク戦略

今回の発表は、単なる発売順のサプライズに留まりません。堀井雄二さんが語った「偶然」という言葉の裏には、今後の『ドラゴンクエスト』シリーズの未来を占う、新たなリメイク戦略が隠されているのかもしれません。

HD-2Dとフルリメイク、二つの道筋

注目すべきは、『I&II』で採用される「HD-2D」と、『VII』のフル3Dリメイクという、二つの異なるアプローチが同時に進行している点です。これは、開発チームが各作品の物語やゲーム性に合わせ、最適な表現方法を使い分けている証拠と言えるでしょう。

この流れから考えると、ファンが待ち望む『ドラゴンクエストIV』『V』『VI』のリメイクも、一つの形式に当てはめられるとは限りません。例えば、キャラクターの個性が際立つ『IV』は表現力豊かなフルリメイク、ドット絵の温かみが似合う『V』や『VI』はHD-2Dで蘇る、といった可能性も考えられます。作品の魅力を最大限に引き出すための戦略的な選択が、今回の「偶然」を生み出したのではないでしょうか。

新たな伝説の始まりを待とう

堀井さんの「現在進行形のプラットフォームで遊べるようにしたい」という言葉は、過去の名作をただ移植するのではなく、現代の技術で新たな命を吹き込み、世代を超えて愛される作品にしたいという強い意志の表れです。発売順に一喜一憂するのもファンの楽しみですが、それ以上に、それぞれの作品がどんな新しい魅力を持って私たちの前に現れるのかを想像するのも、また一興です。

まずは2025年のHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』でシリーズの原点を味わい、2026年の『ドラゴンクエストVII Reimagined』で壮大な冒険に旅立ちましょう。その先には、私たちが待ち望む「天空シリーズ」をはじめ、さらなるリメイク作品の吉報が待っているはずです。シリーズの新たな伝説が、今まさに始まろうとしています。