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太陽系に新たな惑星!? 存在確率40%、プラネット・ナイン発見なるか

私たちの住む太陽系には、まだ見ぬ惑星が隠れているかもしれません。遠い宇宙の話に聞こえるかもしれませんが、実は地球の周りの惑星たちの動きから、その存在が長年ささやかれてきました。

今回、その謎の惑星「プラネット・ナイン」が存在する可能性が、最新の研究で一気に40パーセントにまで高まったという、とてもわくわくするニュースが飛び込んできました。この研究は、私たちがこれまで知っていた太陽系の姿を大きく変えるかもしれません。

詳細はこちらのDaily Galaxyの記事をご覧ください。

プラネット・ナイン、その存在確率が40%に!新たな研究がもたらす衝撃

プラネット・ナイン」という言葉を聞いたことがありますか?これは、私たちの太陽系の果て、現在知られている最も外側の惑星である海王星よりも、はるか遠くの軌道を回っていると仮説されている、目に見えない巨大な惑星のことです。以前は「Planet X」とも呼ばれていましたが、その存在は長らく天文学者たちの間で議論の的となってきました。

今回の新しい研究は、アメリカのライス大学惑星科学研究所の研究チームが主導し、権威ある学術誌「Nature Astronomy」で発表されました。彼らの綿密なコンピューターシミュレーションによって、このプラネット・ナインのような「広軌道惑星」と呼ばれる、太陽から非常に遠い場所を回る惑星の形成が、実は惑星が生まれる過程で自然に起こりうる現象である可能性が示されたのです。

この研究の主著者であるアンドレ・イジドロ助教授は、今回の結果を受けて、プラネット・ナインが存在する可能性が以前よりも高まり、その確率が「40パーセントに達する」と述べています。これは、太陽系がどのようにして現在の形になったのかという、私たちの基本的な理解を根本から見直すきっかけになるかもしれません。

「宇宙のピンボール」?惑星形成の意外な側面

惑星がどのようにして生まれるのか、その過程はとても複雑で、まるで宇宙規模のピンボールゲームのようです。

太陽系ができたばかりの頃、若い太陽の周りには、ガスやチリがぎゅっと集まってくるくる回る巨大な円盤がありました。これを「原始惑星系円盤」と呼びます。この円盤の中で、ガスやチリが集まって衝突を繰り返しながら、少しずつ惑星の「赤ちゃん」が育っていきました。ちょうど、雪だるまを作るように、小さな塊が大きな塊になっていくイメージです。

しかし、この惑星が成長する過程は常に穏やかではありません。イジドロ助教授は、この状況を「基本的に、私たちは宇宙のアーケードでピンボールを見ているようなものだ」と例えています。これは、巨大な惑星たちが互いの重力で引き合い、時にはぶつかり合いそうになりながら、激しい「カオス的な相互作用」を起こしていたことを示しています。

この相互作用の最中に、一部の惑星は、自分が生まれた場所から遠くへ弾き飛ばされてしまうことがあります。もし、これらの惑星が太陽系の外へ完全に飛び出さずに、安定した非常に広い軌道に捕らえられたとしたら、それがまさにプラネット・ナインのような惑星になる可能性がある、というわけです。研究によると、この時期に「プラネット・ナインに似た天体が捕らえられた可能性は最大で40パーセントある」とされています。

カイパーベルトが語る、見えない惑星の痕跡

では、なぜ科学者たちはプラネット・ナインの存在を疑い続けてきたのでしょうか?その大きなヒントとなっているのが、「カイパーベルト」という領域です。

カイパーベルトは、海王星の軌道(太陽からおよそ45億キロメートル離れた場所)よりもさらに外側、太陽から約45億キロメートルから75億キロメートルほどまで広がる、ドーナツのような形をした領域です。ここには、氷でできた小さな天体や、冥王星エリスのような「準惑星」と呼ばれる小さな惑星がたくさん存在しています。

科学者たちは、このカイパーベルトの中にあるいくつかの天体の軌道が、どうにも奇妙な偏りを見せていることに気づきました。まるで、何か目に見えない大きなものが、これらの天体を重力で引きつけ、特定の方向に群がらせているかのように見えるのです。

例えば、準惑星のエリスも、その尋常ではない軌道から、プラネット・ナインのような大きな惑星の重力的な影響を受けている可能性が指摘されています。もしプラネット・ナインが存在するなら、それは私たちの知らない、はるか遠い宇宙の奥深くに隠れて、カイパーベルトの天体たちを「群れ」のように操っているのかもしれません。

日本の宇宙探査と、プラネット・ナイン探索への期待

今回のプラネット・ナインに関する研究は、遠い宇宙の話題のように思えるかもしれませんが、実は私たち日本にも深い関わりがあります。

まず、日本の天文学者や宇宙科学者たちも、太陽系の形成や惑星の進化、そして系外惑星の研究に積極的に取り組んでいます。例えば、ハワイにある国立天文台すばる望遠鏡や、チリのアルマ望遠鏡など、日本が関わる世界トップクラスの観測施設は、遠い天体の精密な観測を通じて、このような謎の解明に貢献する可能性があります。また、宇宙航空研究開発機構JAXA)も、「はやぶさ」シリーズに代表される惑星探査ミッションを通じて、太陽系の成り立ちに関する重要な情報をもたらしています。もしプラネット・ナインが発見されれば、日本の研究者たちもその追跡観測や、その形成メカニズムの解明に大きく貢献できるでしょう。

今回の研究で、プラネット・ナインが存在する可能性が「自然なプロセス」で説明できるようになったことは、非常に大きな進歩です。これまでは、「なぜそんな遠くに惑星があるのか?」という疑問がありましたが、今後は「惑星形成の必然の結果として存在する」という視点で探索が進められることになります。これは、探査の方向性をより明確にするものであり、今後の発見に大きな期待が寄せられています。

そして、最も注目すべきは、チリに建設中の「Vera C. Rubin Observatory」の存在です。この天文台は、3.2ギガピクセル(およそ32億画素)という、これまでに作られた中でもっとも強力なカメラを備えており、2025年後半には本格的な観測を開始する予定です。この望遠鏡は、広範囲の空を高速で繰り返し観測できるため、これまで見つけられなかったような暗い天体や、遠い場所にある天体の発見に特化しています。もしプラネット・ナインが存在するならば、このルービン天文台がその姿を捉えるか、あるいはその存在を最終的に否定する決定的な証拠を見つけるかもしれないと期待されています。日本の多くの研究者も、このルービン天文台のデータを利用して、新たな発見を目指すことになるでしょう。

未知への探求は続く

今回の研究は、プラネット・ナインの存在が、単なる仮説ではなく、より現実味を帯びてきたことを示しています。もし本当に太陽系の果てに新たな惑星が発見されれば、教科書に載っている太陽系の惑星の数が一つ増えるだけでなく、私たちが太陽系や他の星々の周りで惑星がどのようにして誕生し、進化するのかという理解を根本から覆すことになるでしょう。

科学は常に「なぜ?」という疑問を追求し、新しい発見によって古い常識が塗り替えられていくものです。プラネット・ナインの探索は、まさにその最前線にあります。2025年後半に運用が始まるVera C. Rubin Observatoryからのデータが、この宇宙の隠された謎を解き明かす鍵となるかもしれません。私たちは、宇宙の未知の領域に挑む科学者たちの努力と、これから明らかになるであろう新たな発見に、これからも注目し続けるべきです。